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暮らしを楽しむ人とタオルvol11 よしいちひろさん

暮らしを楽しむ 人とタオル|#011 よしいちひろさん(イラストレーター)

 

#人とタオル #INTERVIEW #特集 #読み物

 

伊織の活動を通じて出会った人たちや、私たちが「会いたい」と思った方々に、タオルを持って会いに行くインタビュー企画。
     
第11回は「伊織」でかつてベビースタイ&ハンカチのセットのデザインを描いていただいたこともある、イラストレーターのよしいちひろさんにご登場いただきます。ご自身の暮らしぶりや生活の中で大切にしているモノやコトをインスタグラムで発信を続け、多くのフォロワーから共感を得るよしいさんに日常のもの選び、そしてタオルのお悩みアレコレについてうかがいました。

暮らしを楽しむ 人とタオル

#011 よしいちひろさん イラストレーター

インタビュー・テキスト:清水淳子/撮影:森川誠治

イラストを仕事に、関西から関東へ

− よしいさんがイラストレーターを志したのはどんなきっかけでしたか?

大学の教育学部美術学科へ進学したのですが、学生時代はバンド活動に明け暮れ、大学卒業後もバンドを続けながらイラストの個展を続けるなど、就職をしないままバイトをしたり、派遣のOLをしたりしながら生活をしていました。
     
転機は28歳ぐらいの時。「SAVVY」という関西の雑誌にイラストを持ち込みイラストレーターになりました。実はそれまで一度持ち込んでいたのですが、OLとの兼業じゃ難しいと言われていて。そうしたところ、ちょうど派遣の仕事をクビになったので失業保険をもらっている間に連絡をすると、良いタイミングでレギュラーで採用していただいて。

− 兵庫から東京へ出てきたきっかけは?

2年ぐらい関西でコンスタントに雑誌の仕事をいただいていたのですが、仕事の幅を広げたいと思ったらやっぱり東京だなと。当時はリモートでの打ち合わせなどなかったため、東京にいないと難しい…と言われるジャンルも多くて。
     
当時、既に結婚をしていたのですが「一人で上京してチャレンジしてくる!」と、夫に宣言したところ、ちょうど夫の会社が東京に支社を出すことになり、2009年に夫婦で上京しました。関西時代の仕事を見てくださっていた編集者さんやクライアントさんから声をかけていただいて、当時はまだ子どももいなかったので、今よりバリバリと仕事をこなしていましたね。

− 引っ越してからの東京生活はいかがでした?

前に住んでいた家は古くて雰囲気があって好きだったのですが、キッチンををなめくじが歩いたりしていたので(笑)、8年前、妊娠をきっかけに引っ越しを考え、前の家を貸してくれていた不動産屋さんが今の土地を探してくれて、いいご縁で建てることができました。
     
どこにいても家族の雰囲気がわかる家でいいかなと思っていましたが、ライフステージが変わったことや夫の仕事がコロナ禍を機にリモートになったので、近々リノベーションを予定しています。

何気ない日常に気持ちを傾ける

− 家族は夫と8歳の息子さん、そして雑種の保護犬おいもさん。女性として母として、仕事と生活のバランスはいかがですか?

子どもが産まれる前の生活は、結構だらしなかったんです。遅くまで飲んで駅で寝ちゃったり、仕事をしていても、締め切り直前になると睡眠時間を削ったり、床で寝ちゃったり。当時は子どもをもちながらクリエイティブな仕事を第一線でやっている人があまりいない印象だったので、仕事関係の人には妊娠出産を伝えないまま、不安を抱えながら仕事を続けていました。子どもがいることで仕事が頼みづらいと思われたらどうしようとか、尖った部分がなくなったらどうしようとか。
     
でも、周りを見回したらそんなことは全然なくて、世の中の流れ的に働き方改革が言われる時代になっていたし、私自身も歳を重ねて無理ができないようになり、規則正しい生活になってきました。子どもが学校に行っている時間に仕事をして、土日はしっかり休む。フリーランスだからこそ、生活と仕事の境界が緩やかになりがちですが、意識をして家族との時間を取るようにしています。その流れで生活自体を丁寧に考えるようになって、タオルとかパジャマとか毎日使うものを見直すようになりましたね。

− ものを見る目が変わったというか……。

子どもが産まれる前はお洋服が好きでバンバン買ったりしていましたが、外で着飾ることばかり考えているのも恥ずかしいなぁと思い、普段から肌に触れるものや目に触れる物、ベーシックなものにも気持ちを傾けるようになりました。ガラッと変えた、と言うよりは一つひとつ気になるようになり、身につけるもの、食べるものなどちょっとずつ変わっていった感じです。

− 普段の生活の中で趣味や自分のための時間はどのように過ごしていますか?

たまたまモデルの仕事をさせていただくことがあり、ウエディングの撮影で体のたるみが気になったんですよね。それで20年ぶりにバレエを再開しましたが、体は覚えているんですね。2歳ぐらいから小5、中2〜大学2年ぐらいまでやっていましたが、今となっては振りが全然覚えられないです(笑)。

好きなことは生活の中にもたくさんあって、たとえばお洋服とかメイクとか。そういうのだと、どうしても欲が出ちゃって仕事につなげようとしてしまうのですが、バレエは純粋に趣味として楽しめるので、気分転換になるしとても清々しいです。

− 生活用品を見直そうと思ったきっかけはありますか?

きっかけはタイアップでいただいた北欧の布団なのですが、使い始めると「良いものはいい!」という実感があり、寝具は使っている時間が長いので、次はパジャマを見直してみようと思い、その流れでタオルについても考え始めました。子どもができた時に、家事を機械に任せられるものは任せちゃおうと思って、食洗機、お掃除ロボ、乾燥機付き洗濯機を買って、生活の質はとても上がったのですが、タオル選びは難しくて……。しばらくリネンのものを使っていたのですが、洗濯機が斜めドラム式なので洗濯から乾燥まで終えると、プリーツのような細かいシワが深く刻まれて困っていました。なので、一時的に今治タオルではないパイルのタオルにしたのですが、お風呂に入ってすぐ洗濯機に入れて洗っているにも関わらず、洗い上がりの匂いが気になるんです。うーむ、ということで、いくつか伊織さんにタオルのお悩みを相談させていただきました。

よしいさんの『タオルのお悩み』Q&A

Q1

斜めドラム式の洗濯乾燥機を使用しているためか、平織りのクロスやシャツを最後の乾燥までするとプリーツのようなシワがくっきり入ってしまい、それだけ別で、手で干さねばなりません。しわくちゃになるのが嫌なので、良い洗濯方法があれば知りたいです。

A1

まず、タオルを斜めドラム式の洗濯乾燥機で洗う場合は節水タイプになっているドラム洗濯機が多いので、水の量を多めに設定するのがポイントです。水量指定ができず洗濯物の重さで勝手に水量を判断される洗濯機の場合、バスタオルは風呂の残り湯(入浴剤など入っていない)などにつけて入れると水分量が増えて良いです。繊維の保湿、そして水量アップでゆったり洗うことができます。

洗剤については、縦型の時と同様ですが、石けん洗剤を使う場合は柔軟剤を使わないでください。十分、しっとりふんわり仕上がります。また、ドラム式なのに脱水どまりで天日乾燥をする人がいますが、斜めドラムで叩きつけ洗いをしたたまま天日乾燥すると繊維が縮まります。洗濯→脱水→乾燥機(やや湿り気が残るところまで、乾きあがり85~90%程度)→最後はパタパタはたいて日陰干し(直射日光はNG)がドラム式ではベストです。

タオルのお手入れについてもっと詳しく知りたい方はコチラに!

「高品質な今治タオル、せっかくだから長く使いたい」洗濯&お手入れどうしてる?

Q2

リネンタオルのような吸水性と速乾性、コンパクトさをもっているタオル、もしくはそれに勝る魅力や心地よさをもつタオルを知りたいです。また、洗い上がりの匂いも気になるので、気にならない素材などあれば教えてください。

A2

※取材前に伊織からタオルを送らせていただき、よしいさんの感想を伺いました。

◎リネンタオルのような吸水性と速乾性、コンパクトさをもっているタオル

『PLAIN PLAID(プレイン プレイド)』バスタオル

リネンの良いところ(丈夫で乾きやすい、吸水が高い)と、綿の良いところ(柔らかく肌触りが良い、リネンよりはシワになりにくい)をかけ合わせたタオルです。端をフリンジにすることで更に乾きやすさが増していますが、完全乾燥機乾燥だと少しモタモタするところはあります。目の細かいワッフル織りはシワが目立たない点でもおすすめです。

《よしいさんの声》

コンパクトなタオルが好みなので、気に入りました。見た目よりも吸水するのでキャンプに持っていったりするのもいいなと思っています。見た目にも可愛く、干した時も場所を取らないというのも主婦目線的にはありがたいです。


『non-pile(ノンパイル)』バスタオル

パイルがないので乾きやすく畳んでもコンパクトで場所を取らないバスタオル。「組織織り」という、平織りとは異なる少し複雑な織りが特徴で、シワが目立たず、洗うと平織りより少し膨らみが出るのも特徴です。普段ボリューミーなタオルを使い慣れている方には一瞬心もとない拭き心地かもしれませんが、暮らしをシンプルにコンパクトに整えたい方にはリピートされる伊織の定番商品です。

《よしいさんの声》

顔を洗った時にゴシゴシしちゃいけないとスキンケア的に言われるので、顔に乗せて水分をさらっと吸い取ってくれるノンパイルがとてもいいなと思いました。収納時のコンパクトさも魅力です。


◎匂いにくいタオル

『umi(ウミ)』フェイスタオル

タオルの匂いの原因はカビや柔軟剤や洗剤残りがほとんどですが、このタオルは「打ち込み」といわれる「タオルの密度」をあえて緩めに織っているため、軽くて柔らかいのは当然ですが、通気性に優れ乾きやすいのも特徴です。通気性が良いということは匂いの原因対策にもなります。

《よしいさんの声》

息子は柔らかいタオルが大好きなので、パイルとガーゼの感触の違いも面白く顔をうずめて気持ちいいと言っています。軽さと乾きやすさもいいです。一般的なバスタオルよりも横幅が狭いので、こちらも収納はしやすいと思います。バレエの時に汗を拭うにも使っています。

− お気に入りのタオル探しの旅はどのようになりそうですか?

以前はリネンのタオルを使用し、ここ2.3カ月は今治タオルではないパイルのタオルを使用していました。完全に好みなのですが、今回お試しさせていただいて、私はパリッとした質感のタオルがやっぱり好きだなと思いました。子どもは肌が柔らかいからか、ふわふわ系が好みのようですが、夫はあまりこだわりがないようで(笑)。ノンパイルで家族分のバスタオルを揃えようかと思っています。洗濯環境をもっと整えて、匂い対策や質感を長持ちさせていきたいですね。

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一気に「丁寧な生活」に傾くと気負いもあり、自分の生活には少し合わない・馴染まないこともありますが、一つひとつ微調整を続けながら、自分がしっくりくる「ベーシック」を見つけていく、という無理のなさが自分にとって心地良い生活探しだと教えてくださった気がします。

(2022年9月取材)


=プロフィール=

よしいちひろ(イラストレーター)

1979年生まれ、兵庫県出身。雑誌『SAVVY』のコラムの連載が4年目となり、化粧品ブランドの挿絵、ファッションブランドのモデルやコラボレーションを務めるなど、イラストレーター以外にも様々なフィールドでの挑戦を続けている。


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