タオルの用語集(な行)

捺染(なせん、なつせん)

模様を抜いた型紙やスクリーン、または彫刻されたローラーを使って、捺染糊(糊剤に染料を混ぜたもの)を布地にプリントして模様を染め出す方法です。なせん、なつせん、プリントなどと呼ばれます。手捺染(ハンド)と機械捺染があり、機械捺染は型の種類によってフラットスクリーン捺染、ロータリースクリーン捺染、インクジェットプリントなどに分けられています。タオル生地を捺染する技法は、染料プリントと呼ばれている直接捺染法、顔料樹脂捺染法、その他(抜染、注染、おぼろ染、転写)が知られています。


軟水

水をその成分で分類したときに使われる基準、硬度。硬度とは、水に含まれるカルシウム濃度およびマグネシウム濃度で表される指標で、算出基準は国により異なります。硬度100以下が「軟水」、101~300は「中硬水」、300以上が「硬水」というのがおおよその目安になります。雨水や雪解け水が大地にしみこみ川となって流れていく過程で、周囲の地層などの成分が少しずつ溶け込み、ミネラル成分が含まれるようになります。地域によって地質に違いがあること、水の滞留時間が異なることなどが要因で、硬度に大きな差ができます。欧米などでは、カルシウムを多く含む密度が高い地層を地下水がゆっくりと流れるため、ミネラルがたくさん溶け込んだ硬度の高い水となります。日本は、雨が多く、密度の低くて透水性の高い火山性の地層が多いので地下水の滞留時間が短くなります。そのためミネラル分をあまり含まない軟水になるのです。タオル作りにとって最適な水質は軟水であること。そして不純物が少ないことです。


ネーム

洋服などについているブランド名が入ったタグのこと。「織りネーム」はタテ糸にヨコ糸を織り込むことによってロゴなどを表現するもので、いわば「小さな織物」です。一方、主にテープ状の生地に印刷する「プリントネーム」は素材の特徴を生かしながら細かい表現ができます。「今治タオル」のブランドネームは「織りネーム」です。


撚糸(ねんし)

糸を1本または2本そろえて撚(よ)りをかけた糸。「撚る(よる)」とはねじりあわせること。糸に撚りをかけることは、糸にとっても、その糸を使って作られる繊維製品にとっても、大変重要な役割を果たしています。その糸で作られる生地の風あいや肌ざわり、丈夫さなどがまったく違ってくるからです。もともとは生糸の束に軽く撚りをかけて、丈夫な一本の糸として使えるように行われていた工程ですが、現在では技術の進歩により、多種多様な撚糸が行われており、糸に様々な表情をつけています。撚りをかける回数(撚糸の単位は、1メートルあたり糸が何回転したかで表します)を変えたり、太さの異なる2本の糸を撚りあわせたり、一度撚りをかけた糸を何本かそろえて逆方向に回転させて一本の糸にしたり、いろいろな工夫がなされています。


糊付け(サイジング)

糸の毛羽立ちを押さえ、特有のハリとコシを与え、後工程(染色、製織、編立)での取り扱いをより容易にするのが糊付けです。原糸(げんし)は、たくさんの細い糸(フィラメント)が集まって1本の糸(ヤーン)になっています。このフィラメントは、織る時に隣の糸同士や金属と摩擦を起こし、切れてしまうことがあります。そこでヤーン同士は接着しないようにしながら、フィラメント間は接着するように特殊な糊を使用してサイジングします。通常単糸には、タテ糸、ヨコ糸、パイル糸、原糸、晒糸(晒し染めた糸を含む)の区別なく、糊がつけられます。双糸にも糊をつけるものが増えています。糊つけには、チーズ糊つけ(チーズ状のままの糸をタンクに入れて密閉し、タンク内を真空にして常圧で浸透糊付けする方法)や綛(かせ)糊付け(糸を綛状のままで糊付けをする方法)、サイジング機によるものなどがあります。


糊抜き

サイジング工程で付着させた糊を文字通り「抜く」作業が糊抜きの工程です。糊抜きが不十分だと、繊維表面で水分がはじかれ、吸水性の悪いタオルになってしまいます。今治タオルは今治ブランド基準に準じた方法で丁寧に洗い糊を落としています。使用薬剤によって、澱粉分解酵素または蛋白分解酵素を使って行う酵素糊抜き、温水、酸素、酸化剤などで除去する酸化糊抜きなどがあります。