織物の用語集(か行)

開口運動

織機の基本動作の一部で、ヨコ糸に対して、タテ糸とパイル糸を上下させて空けて、ヨコ糸が通る糸道をつくる動作です。ペダルを踏むことで綜絖の一方が上がり、同時にもう一方の綜絖が下がって、経糸は一本おきに交互に高低差ができる。この三角形の空間にヨコ糸を掴んだシャトルを飛ばして織りを進めます。織機の開口運動を制御する装置としてジャカードとドビーがあります。


金巾(かなきん)

経糸、緯糸に30番手から50番手を使った平織物です。経緯の密度はほぼ同じで同じ平織りでもブロードは経糸が緯糸の倍近い織密度となる。ハンカチ、エプロン、テーブルクロス等に用いられます。キャンブリックやキャリコと呼ばれる織物も金巾をそれぞれ加工した織物のことです。織り密度は40番単糸の場合で経糸(たていと)緯糸(よこいと)とも1インチ間で、90本前後です。


からみ織(紗織、絽織)

経糸を左右交差させる織り方です。1回ずつ交差させる織り方を紗織、交差させた状態で緯糸を3回以上打ち込んだ後、左右経糸を逆に交差させる織り方を絽織といいます。夏の着物でよく使用される素材で着物の絽、紗には絹、綿、ポリエステル等が使用されています。絹絽はフォーマルなイメージになり、綿絽は浴衣素材として多用されます。


乾式不織布(かんしきふしょくふ)

不織布には製造法によって乾式と湿式があります。乾式はウェブをつくるのに水を使わず機械で行うものを指し、現在の不織布ではほとんどが乾式である。不織布の製造方法は基本的にフリースを形成し、形成したフリースを結合する二段階があります。それぞれの段階において様々な製法があり、不織布の原料・目的・用途に応じて選択される。


顔料

顔料は着色に用いる粉末で粒子が大きく、水や油に不溶のものの総称。着色に用いる粉末で水や油に溶けるものは染料と呼ばれ区別されます。顔料は特定の波長の光を選択的に吸収することで、反射または透過する色を変化させます。染料に比べて耐光性や耐水性に優れています。元々顔料(ピグメント)は泥絵の具、岩絵の具として数万年前の太古より使われてきたもので、現在の絵の具も土や鉱物の合成金属化合物や石油化学合成による顔料が多数使われています。顔料は水や油に溶けきらないため、基本的に固着剤と混ぜ合わせて着色します。顔料にはその組成から、無機顔料と有機顔料の2種類に大別されます。無機顔料はさらに鉱物の加工品である天然無機顔料と、化学的に合成された合成無機顔料に区別されます。有機顔料は、植物や動物から抽出される染料をレーキ化させたものが古くからありますが、現在工業的に使われているものは石油から作られる合成有機顔料です。


生機(きばた)

織機から織り上がったばかりの生地をこう呼びます。晒し糸で加工のしていない糸で、生地を折り上げた状態の物です。経糸(たていと)には糊が付いたまま、本来の糸の色をしていてごわごわしていて硬いです。綿織物の場合、綿糸本来の色である生成り色をしています。編み地でも同様に生機とよばれます。


起毛(きもう)

綿織物のネル、毛織物の毛布などは、織物の表面を針布やサンドペーパーを巻いたローラーでひっかいて毛羽を立てますが、これを起毛といいます。これによって手ざわりが柔らかくなり、保温性を増し、織物の地合いを厚くすることができます。生地を起毛する方法は2つ(エメリー起毛と針布起毛)あり、ピーチ起毛と呼ばれる微起毛はエメリーで行い、毛羽の長いフランネルや毛布などは針布で行います。かき立てた毛羽はシャーリングによって好みの長さに刈り揃え、上品な起毛感がでます。コットンスエードと呼ばれる起毛生地もシャーリングされています。ニットでも起毛商品はいろいろあるが、フィラメントの場合、繊維をかき切らずにループ状に起こす環状起毛もあります。新合織の風合い向上の一つの方法であるピーチスキン加工も一種の起毛ですが、ごく軽いもので薄起毛といわれます。


ギンガムチェック

白と別の色との2色で構成された格子柄のことを指し、コットン地の白糸と、赤、青、緑、黄色などに染めた染糸を用いて織り出される生地の事です。先染め(糸染め)した糸で縦横一定間隔の格子柄に織られ、主にシャツの生地とされるが今はハンカチや衣料品など様々なものにも採用されています。綿の30番または40番を使用することが多く、30番の代わりに60番双糸、40番の代わりに80番双糸を使うこともあります。語源は縞柄の意のマレー語(genggang)といわれます。


ゲージ

編み機の針の密度、1インチ間の編針の本数をいい、ニット製品の目の細かさを表す単位です。例えば7ゲージと14ゲージとでは7ゲージの方が目が粗いです。7、8、10ゲージはミドルゲージと呼ばれ、それより少ないものをローゲージ(コースゲージ)、多いものをハイゲージ(ファインゲージ)とよびます。ゲージは糸の番手と密接な関係にあり、一般的に太い糸(太番手)ほどゲージは低くなります。


蛍光染料

蛍光染料とは蛍光性能を持つ染料で、白地のものをより白く見せるために用いられます。蛍光増白剤も同様で、製紙業や紡績業、各種洗剤などで使用されます。蛍光染料は紫外線を吸収し、青色の可視光線に変えて放出します。この紫外線が変化して発生した青色光が蛍光とよばれ、繊維を染めることにより、高い明度を感じさせるのです。お洗濯ものの黄ばみをおさえ白く見せるのですが、淡い色の織物は色が落ちたように見えるので、蛍光染料を含む洗剤の使用にはご注意ください。特に白さを売りにする一般的な洗剤には蛍光染料と同様の働きをするものに蛍光増白剤が含まれています。蛍光増白剤も一種の染料なので、この洗剤で洗い続けると、真っ白になってしまいます。大切な衣類を守るため、洗剤は必ず成分を確認いたしましょう。


コーデュロイ(コール天)

たて方向に畝が走る素材で、主にファッションアイテムや足袋などの生地として用いられています。おおむねコットンで作られますが、レーヨンやウールで作られることもあります。意外なところでは、学校の黒板消しもコーデュロイ素材です。布地に畝があることが特徴で、保温効果が高いので冬服に使われます。服を作る際には緯糸で作ったパイルを逆毛を立てるようにカットして、毛羽を作ります。コーデュロイは綿以外では作るのが難しいのですが、暖かな保温性が好まれて冬用のファッションアイテムとして用いられることが多いです。