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[コラム] 繊維製品品質管理士とは

繊維製品に関する資格として、TES(繊維製品品質管理士、Textile Evaluation Specialist)があります。
繊維に関わるあらゆる知識を取得していることを証明する資格であり、繊維業界に携わる人が取得しています。TESは、昭和56年に当時の通商産業省の告示に基づいて生まれました。現在は一般社団法人日本衣料管理協会に引き継がれていて、年に1回、7月に認定試験が行われています。試験は、短答式と記述式の2つに分かれ、短答式では繊維製品の品質管理の業務に必要とされる基礎知識を、記述式では事例と論文にて識見および応用能力が問われます。合格率は約25%、正解率6割以上とのことですので、腰を据えた勉強が必要になるでしょう。
Textileとありますので織物に関わる、繊維・製造・染色・品質などが幅広く出題されます。特に消費者との関係(クレーム対応)なども含んでいるところが、単に知識を問うだけではなく、業界と消費者の橋渡しを期待されての資格であることがうかがえます。このあたりはタオルソムリエ資格と共通していますね。ただ永久資格ではなく、有効期限が5年間であり登録更新試験に合格する必要があります。ISO9001において、品質マネジメントシステムの確立に品質管理の専門知識を有するものによる文章化と実施が求められますので、繊維及びアパレル業界全体においてTESの需要は衰えそうにありませんね。